神環協の活動紹介 令和5年度(2023年)


第35回環境計量技術事例発表会

令和6年2月27日(火)横浜市金沢産業振興センターにて第35回環境計量技術事例発表会を開催いたしました。

今回はコロナ禍以降5年ぶりのリアル開催となり会員、行政・ご来賓の方々、賛助会員の皆様など、計108名と過去最多のご参加を頂きました。

事例発表会では会員企業から技術報告6件と技術部会の活動報告がありました。

特別講演は神奈川県環境科学センター 調査研究部長 坂本 広美様に「神奈川県内のPFOS等について」という演題で、 近年関心と分析需要が高まっているPFOS等について神奈川県による調査と現状把握についてお話を頂きました。

会員企業による技術報告は以下の通りでした。

事例1 ISO 21675の導入と精度管理要件に関する事例
    ユーロフィン日本環境 株式会社 緒方 駿様

事例2 AIカメラによる交通量調査の実証試験
    ムラタ計測器サービス 株式会社 池上 匡様

事例3 測定条件がCODMn値に与える影響と安定した測定を
    実現するための検討
        株式会社 アクアパルス 藤澤 奈津子様
 
事例4 全りん分析における妨害物質の影響についての検討
    ムラタ計測器サービス 株式会社 内山 友海様

事例5 ふっ素項目における小型蒸留装置の運用
    株式会社 オオスミ 中村 宜央様

事例6 窒素キャリアガスを使用した飲料水中の抱水クロラ
    ール及びジクロロアセトニトリル検査の検討
    株式会社 総合環境分析 新井 陽介様

講演者、発表者の皆様はお忙しいなか貴重な発表をして頂きまして誠に有り難うございます。

また、協賛企業19社の展示と9社のプレゼンテーションがあり、私たちの分析業務に有用なツールの紹介や新情報の提供をして頂きました。 展示会場では参加者も様々な情報収集ができたものと思います。

第二部の賀詞交歓会でも108名の参加を頂きまして情報交換と交流を深める話に花が咲き、大盛況でした。

目に見えないものを化学分析でデ-タ化し、環境保全につなげていく環境分析。その為には確かな分析技術が欠かせません。

技術部会では事例発表会・分析技術ミーティングの開催、精度管理の運営、ぶんせきかわら版の発行など様々な活動を通じて、 神環協会員の技術向上に寄与していきたいと考えています。

会員の皆様には今後とも神環協の活動にご理解を頂き、多くの企画へのご参加を頂ますようお願い申し上げます。


神奈川県災害時におけるアスベストモニタリング研修

1.概要 名称:神奈川県災害時におけるアスベストモニタリング研修 目的:平成29年10月20日に締結した神奈川県との災害時協定に基づき、災害時の連絡体制の確認及び分析技術レベルの維持・向上を目的として神奈川県主催の研修に参加した。

 

2.訓練内容  

<WEB講義> 日時:令和5年11月1日(水)10:00~12:00 方法:ZOOMにて実施 参加者:16名

内容:

<環境部環境課 高瀬様> ・調査業務マニュアルの概要説明

<環境科学センター調査研究部 宮澤様>    

・実地研修の試料採取及び分析条件説明    

講義後、アンケート回答

<実地研修> 日時:令和5年11月15日(水)13:00~16:00 会場:海老名市役所催事広場にて実施 参加者:6名(訓練実施は内2名) ※神奈川県の指定により今回は2社のみ 内容:海老名市役所催事広場の一部分を災害時の避難場所と想定し、避難場所入口1点をサンプリング場所とした。また、近隣の建物が倒壊しアスベストが飛散した可能性があるとして、そちら方向に向けてサンプリングを実施。 採取時間:2時間(10Ⅼ/min×120分=1200Ⅼ) 分析方法:計数法(総繊維数)

 

3.所感                                 

・まず、第一回目の災害時訓練をようやく実施できたことは良かったと思う。アンケートにも記載があったように、講義や訓練を行う ことで、認識の共有や実際に災害が起こった場合の体制づくり、課 題が見えてくると感じた。また、定期的に行うことで会員の災害時 に協力しなければならないという意識も強くなる。今後はより災害 時に近い状況を想定した訓練ができればよいと思った。 災害時の連絡体制についても、年に一回見直すなど検討が必要である。

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2023年度 地曳網・ビーチクリーン・BBQ

10月14日に令和5年度 地曳網大会を藤沢市鵠沼海岸の堀川網にて開催しました。
会員とご家族に加え他県からの参加もあり総勢58名にご参加いただきました。
当日は強い風もなく気持ちの良い天候でしたが、台風15号の影響で波が高く
地曳網は中止となってしまいました。

大変残念ではありましたが、環境計量証明業にたずさわる人々の親睦を深めることが
目的ですので地曳網以外のプログラムを皆で楽しみました。
 
まずはビーチクリーンとしてゴミ拾いを行いました。
大きなゴミは多くありませんでしたが拾い出すと小さなゴミが気になり、
あっという間に時間終了となりました。
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環境の仕事にたずさわる身として、この様な機会は環境問題を身近に考える
大切な機会だと感じました。

そしてお待ちかねのBBQです。
皆で美味しい料理と海の景色を楽しみながら、様々な話に花を咲かせていました。
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お楽しみ企画としてビーチフラッグやビンゴ大会も行い、盛り上がりました。
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地曳網は出来ませんでしたが、皆さんのご協力のお陰で懇親行事としては成功でした。
有り難うございました。
 
また地曳網大会が開催される際には皆さんと網を曳くことを楽しみにしております。

2023年度研修見学会

今年度は首都圏環協連主催による研修見学会としまして、下記の内容にて実施しました。

日  時:2023年9月22日(金) 9時30分~19時00分

見 学 先:

① 千葉県立房総のむら

② 公益財団法人航空科学博物館

③ 成田市さくらの山 ④ 屋内研修(船橋駅周辺)

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神環協 船上研修

2023年9月20日、藤沢市の江ノ島沖で神環協では4年ぶりに「相模湾海域水質調査船上研修会」を行いました。 会員企業7社より若手社員を中心に16名が研修に参加し、講師は株式会社アクアパルスの社員2名に務めて頂きました。

当日は波風も穏やかで海上研修日和の天候に恵まれました。 河川やダム湖での採水業務は各会員企業で行うことも多いと思いますが、乗船し海上での作業は貴重な体験です。 まずは安全を第一に行うことの共有と各種採水器具の説明を受けて大型ヨット「やまゆり号」に乗船し、 海水を採水する作業を体験しました。

その後はヨットに帆を張り、七里ヶ浜沖から江ノ島南端沖までゆったりと相模湾遊覧を楽しみました。 エンジンを停め帆走する船の上では船体に波があたるポチャポチャという音しか聞こえません。 静かな海をゆっくりと進む遊覧は日常の喧騒をひととき忘れ自然を満喫できる贅沢な時間でした。 今回の研修は各若手社員にとって記憶にも残る充実した1日となったことと思います。DSCN0253.JPG

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会長挨拶

第12回分析技術ミーティング活動報告

神環協技術部会 永井 洋二

 令和5年8月24日(木)ホテルプラム横浜に於きまして、第12回分析技術ミーティングを開催いたしました。昨今のコロナの影響で、およそ4年ぶりの対面開催となり、神環協といたしましても会員の皆様にご参加いただけるのかとても不安に思っておりましたが、来賓を含めて63名と大勢の方にご参加いただき、大変感謝しております。


第一部 テーマ別討論会

第一部では、テーマ別討論会として4つのグループに分かれて行いました。

テーマは下記の4テーマです。
1.サンプリング、生活環境項目
2.機器分析(吸光光度法・連続流れ分析)
3.機器分析(GC・LC・IC)
4.機器分析(ICP・原子吸光)

梶田会長の開会の挨拶のあと、4つのグループに分かれて、ご参加いただいた分析者が普段疑問に思っている事項を議題として持ち寄り、1時間半にわたりとても活発な意見交換が行われました。

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 テーマ別討論会


第二部 特別講演会

第二部では、特別講演として2題の講演を行いました。

1題目は、神奈川県計量検定所の小熊様から「環境計量証明事業者に対する立入検査について」のご講演戴きました。
立入検査時の確認事項のポイントについてもお話しいただき、各社改めて再認識することができました。

2題目は、(一社)埼玉県環境検査研究協会の星野様から「環境計量業界、SDGs時代のリスクとチャンス」のご講演を戴きました。
星野様のご講演では、環境計量事業者は事業活動そのものがすでにSDGsにかかわっていることを認識し、大変勉強になりました。

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特別講演会


第三部 情報交換会

第三部では、会場を移して情報交換会を行いました。 討論会だけではではまだまだ情報交換が足りなかったのか、皆様とても活発に意見交換を行っていただき、大盛況のうち閉会をむかえました。

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情報交換会


また、大変お忙しいところご挨拶いただきました神奈川県環境農政局環境部の関部長、神奈川県計量検定所の松村所長、神奈川県環境科学センターの池貝所長、(一社)埼玉県環境計量協議会の鈴木副会長、ご列席いただきました来賓の皆様には、この場をお借り致しましてお礼申し上げます。

神環協技術部会では技術事例発表会、分析技術ミーティングの開催、精度管理の運営、ぶんせきかわら版の発行などの活動を行っており、様々な活動を通して神環協会員の技術向上に寄与していきたいと考えております。会員の皆様におかれましては、引き続き神環協活動にご理解頂き、多くの企画へのご参加をお待ちしております。


埼玉県災害時石綿モニタリング訓練参加報告書

2023年7月14日
(一社)神奈川県環境計量協議会
防災協定推進部会長 白石 辰徳

1.概要
名称:令和5年度災害時石綿モニタリングに関する訓練
日時:令和5年5月22日(月)13:00~16:00
会場:埼玉県環境科学国際センター
参加者:49名うち神環協4名(理事2名含む)

2.訓練内容
測定地点:埼玉県環境科学国際センター敷地
測定箇所:埼玉県大気環境課が県環境科学国際センターの助言を得て選定
測定者:埼玉県環境計量協議会様の合意書で定める協力事業者・団体11社  県環境科学国際センター
捕集条件:アスベストモニタリングマニュアル(令和4年3月 環境省)に準拠する。
捕集時間:2時間及び1時間(測定者を2班に分けて実施)
計数する視野数:100

3.講義
・過去の訓練(測定結果)の講評:環境科学国際センター 大気環境担当部長 佐坂公規氏
「R4年度訓練の総括と今後の展望」として、過去の訓練や前年度の結果から、季節間の傾向や視野数を変えることによる影響などについて、推察される事項の説明があった。
・県における石綿の法令規制について説明:埼玉県 環境部 大気環境課 規制・化学物質担当 高尾祐太氏 「埼玉県の石綿法令規制について」と題し、解体等工事による石綿飛散防止について、埼玉県の業務や特定粉じん排出等作業の事例などの説明があった。
・モニタリングに係る測定機器の説明:株式会社環境総合研究所 寺山雄一氏、菅原 満氏
 モニタリング装置の説明を行い、埼玉県関係部局(環境管理事務所)や権限委譲市の担当の方々も装置の構成などを見学しながら、測定者から注意点などの説明を受けた。

4.所感
・訓練の回数を重ねることで、災害協定への意識が浸透していると感じた。また、データについても採取方法や、地点の決定方法などに活用できると考えられる。実際に災害が起こった場合、協力可能事業者への迅速な連絡が必要であり、そのための体制づくりが神環協としては課題となっている。また、協力可能事業者への連絡後、被災地測定場所までの往復路や測定場所の状況などを想定しながら、訓練を実施することも今後必要であると感じた。                                               

以上

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神環協ニュースR5年度総会

令和5年度の一般社団法人神奈川県環境計量協議会総会が行われました。コロナの影響が残る可能性があるとの判断で、総会はウェブ形式を採用。理事役員は、労働プラザにて審議運営を行いました。

令和4年度の主な活動としては、技術部会では事例発表会、埼玉県環境計量協議会との共同実験、神奈川県環境科学センター様のご協力による外部精度管理の各実施。業務部会では、一般さ団法人化後の他県単との交流、情報収集、最低制限価格制度導入の働きかけ、神環協のPR等の各実施。広報部会では、神環協ホームページの拡充、神環協ニュースの政策を実施。企画部会では親睦活動の秋季ゴルフ大会を実施しました。
また、防災協定推進部会では、行政との災害時協定に関する協議、情報交換、アンケート作成等の活動を行いました。

また、R5年5月現在、神環協は現在正会員43会員、賛助会員12会員の合計55機関で構成されています。

 R5年度事業の方針として、梶田会長からは、社会的に信頼され継続的に発展できる団体になるため、「技術力の神環協」を目指し、分析技術力及び精度の向上、適正価格での受注に向けた活動に取り組むと力強く明言されました。

最後に、公務多忙の中、神奈川県環境農政局環境部大気水質課長の関様より、ご来賓のお言葉も賜りました。

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